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当ホームページで案内させていただく、当院長・金田水英(ひで)の健康アドバイスです。
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ちょっとした日々雑感として、お立ち寄りください。

肉離れについて 2016年9月

今回は肉離れと鍼灸についてです。
肉離れの治療は筋肉部分で痛みがあり、関節部分ではないということ、それと痛みが発生してからどれくらいたっているのかということが重要です。
発症して昨日なのか、一週間たっているのか、3週間以上たっているのかによって、治療の仕方が全然違います。なぜそうなるのか。それを説明する前に肉離れと筋肉の構造を少し説明します。

スポーツなどの激しい運動で筋肉に急に強い力がはたらいた時、自分の筋力に耐えきれなくなって筋が断裂することがあります。この病態を肉離れといいます。大腿屈筋(太ももの裏側の筋肉)、大腿直筋(太ももの前側の筋肉)、大腿内転筋(太ももの内側の筋肉)など大腿部に多く発生しますが下腿部の腓腹筋(ふくらはぎの筋)にもよく発生します。

大腿部の肉離れは、20代前後の若年層に多く発生するのに対し、ふくらはぎの肉離れは、各年齢層にまんべんなく発生します。肉離れの程度は、さまざまです。肉離れの部位に内出血を伴う場合もあります。 筋肉はまず、筋原繊維という細胞がありそれがまとまって、筋繊維になっています。その筋繊維が数十本数百本まとめられ筋束となり数百から数千が一緒になって筋肉になります。それを筋膜というソーセージの薄皮みたいなもので一つにするという構造になっています。その上に、脂肪、そして皮膚があります。

肉離れは、今述べた構造のどの部分まで損傷しているのか、大きさ、深さが回復の早さに大きく関与しています。とは言ってもあくまでも肉離れは、ケガなので、損傷した時の考え方、治療の仕方は同じです。これから話す考え方は、あくまでも私の考えなので定義ではありません。小さい損傷の場合では、山登りや運動会で走った後の筋肉痛も大きい意味で肉離れの一種だと私は思います。それが何万本ある筋肉繊維のうちの何本切れたのか、百本か千本か万本かこれによって、症状の大きさ、治癒の時間が決まってきます。


いつも筋肉繊維は頑張っていますが一度、軽い切り口ができれば、それを我慢して使っていると、登山の映画などでよくあるロープが少しの切り口からだんだん切れていってしまうように、筋肉もだんだん損傷部が大きくなっていきます。ですので、小さい痛みでもその筋肉に負荷を与えない状態を約三日間続けることが、一番大切になってきます。その点さえ上手くクリアーすれば治りは速いのですが、もう2週間、3週間立ってまだ痛み、違和感が残っているのは、損傷部に瘢痕化組織ができてしまったということです。いわゆる傷跡です。皮膚でも同じですが傷跡が残るのと全く残らないのがありますが、子供のころの傷が残っているものを瘢痕化と言います。いわゆるこれが後遺症の原因になるのです。
これが出きると、治るのにとても時間が掛かる、何年もかかる、そして繰り返し損傷、よく言う癖になってしまいます。
以上の内容により、昨日なのか、一週間たっているのか、3週間以上たっているのかによって、治療の仕方が全然違います。急性の場合は、まず傷口に刺激をあたえないというのが一番大切になってきます。ですから固定することになります。症状が強いものはギブス固定などをします。軽いものでもテーピングや包帯固定などをします。
1か月以上になると慢性化に移行していき傷跡が瘢痕化して聞きますので、硬くなっていかないように損傷部にもアプローチをしなくてはなりません。例えば鍼をするとか灸をするとかマッサージをするなどです。

急性のときに損傷部にアプローチをすると症状は悪化してしまいます。よく素人が失敗するのが、損傷部をストレッチして傷口を大きくすることです。なかなか素人が固くなった筋肉を、肉離れと区別するのは難しいと思います。私たちでもよく話を聞いて状態を見て触ってみないと分らないからです。
ですから基本は、痛みが出たらできるだけ安静にして、傷口が大きくなるのが収まる3日間は、安静にするのが一番だと思います。運動した後に痛みが出て、その後、3ヶ月たっても痛みが残っている場合は、損傷部が瘢痕化しているかもしれませんので一度、来院してみてください。